まよらなブログ

【深夜の真剣文字書き60分一本勝負】に参加してみた

Twitterの「深夜の真剣文字書き60分一本勝負」に参加してみました。
(企画については こちら


書いた話は追記に記載します。
推敲してないので、いつにもまして誤字脱字激しいかもしれません。
興味のある方は「つづきを表示」からどうぞ。
なお、
 お題:「3分」
 オリジナル
 カプ要素なし。日常系。  です。ユルいです。




【第3回フリーワンライ】

 お題:「3分」


「何かをするには短くて、待つには長い。」
 と、鞄をデスクの上に出して同僚は言う。
「でも、朝はその3分に救われます。」
 と、デスクを漁って私は言う。
「でも、身支度を全部整えた後の3分って、暇じゃない?」
「だったら早く出ればいいじゃないですか。のんびり駅まで歩けばいい。」
「まあ、そうなんだけど。朝はみんな早歩きじゃない?その流れに乗ると、のんびりってわけにもねえ。寄り道するには全く時間は足りないし。」
「目覚ましを少し早めておくにはいい塩梅の時間だと思いますけどね。」
「まあ、それは確かにね。」
 同僚は事務所の棚から紅茶のティーバッグを取り出して、持参している小さな水筒に放り込んだ。私はデスクを漁りながら、
「あと、3分間スピーチってありませんでした?朝のHRで、日直がやるんだけど。話題は新聞からとってきて、それを説明するの。」
「それ、いつの話?」
「・・・確か、中学生のとき?」
「中学生に3分か。長いね。」
「長かったと思います。1分でも時間が余るんですよ。」
 そんなんなら始業ベルを3分遅くすればいいのに、と私は言いながらデスクの引き出しから本日の昼食を取り出す。忙しくて昼食を買いにも行けない時用に、デスク一番下の引き出しにカップラーメンが2つ入っている。シーフードと醤油。どっちにしようかな。
 同僚は小さい水筒にポットのお湯を注ぐ。注いでから、電気ポットの『沸かす』ボタンを押してくれた。ありがとうございます、とお礼を言う。
「気をつけなよ?」
「何がですか?」
「一人で事務所にいるときにカップ麺食べようとすると電話がかかってくるって、この会社のあるあるだから。」
「主任が焼きそばのお湯を捨てる直前に電話に出てしまって、20分対応したら、大変なことになってた、って言ってましたね。」
 せめてお湯を捨ててからならよかったのに…と呟くと、同僚は「そういうことでもないような気がするけど。」と呟いた。
「私の友達、電話相談とかやってるんだけど、やっぱりそういうことあるみたいよ。」
「カップ麺にお湯を注いだら電話ですか?」
「しかも、明らかにエロ目的いたずら電話だったとかで、男性が女性の声のふりして、まあ、それっぽい話を。」
「切ればいいのに。」
「明らかに「あ、これ悪戯だ」って分かると切るらしいけど。最初は一応ね、反応せず聞き流していくらしいけど、それで5分ぐらいかかったらしくて。」
「やんわりと麺が伸びますね。」
「次、奴が電話かけて来たらすり潰す、って愚痴ってた。」
 まあ、何を、とは聞いちゃいけないんだろうな。
「堅麺派だしねー、その子。」
「そういう問題なんですかね?」
 同僚はそれに答えずに、ティーバッグをゴミ箱に捨て、水筒のふたを閉める。その水筒とノートを鞄の中に突っ込んで、
「じゃあ、私は外回りに出るからね。留守番よろしく。5時前に戻るから。」
「いってらっしゃい。」
 同僚は鞄を担ぎ上げるようにして肩にかけて、事務所から出ていった。ポットのお湯も沸き直された。むー、シーフードと醤油、どっちにしようかな。今日はお昼休みがずれ込むぐらい、午前中忙しかったからね。シーフードにしよう。これがカップ麺の中で一番ウマい。
 ビニールをとって、ふたを開けてお湯を注ぐ。3分。デスクの電話に表示されている時間を見る。ここから3分。
 ・・・・・・・・・・・・、確かに、待つには長い時間。
 10人も社員がいない会社の小さい事務所の中で、私とカップ麺。有給休暇だったり外回りだったり出張だったりで、今は事務所の中には私・・・とカップ麺。机の上に円筒形のカップ麺。存在感あるな。
 この会社は人手は少ないから、忙しいときはますます忙しい。特に今の時期は忙しい。皆が外に働きに行き(出稼ぎみたいな表現だけど、まあ、外の仕事でお金貰ってくるからそんなもんだ。)、お昼休みに仕事がずれ込み、昼食を近くのコンビニに買いに行ける時間もないほど忙しい。仕事内容は、そんなに嫌いじゃない、好きでもないけど。朝起きるたび「会社よ滅べ」と思わなくもないけれど、まあ、生きてくためだ仕方がない。給料安いけど。食べてくためだ、仕方がない。それが、カップ麺であったとしても。・・・ふんふん…いい匂いがしてきた。でも、まだ1分。
 この時間の間で、引き出しの整理とかできるんじゃね?と思ったけど、やめておこう。引き出しの中は荒れ果てていて、始めてしまえば3分なんてあっという間だ。いや、いつも荒れているんじゃないよ。今は忙しいから、整理する時間がないだけだよ。そうそう、忙しいんだよ。今はぼんやりして鋭気を養うべきなんだ。カップ麺食べながら、スマホ見たりしてさ、鋭気を養おう。だって、私はお昼休みだし。もうすぐ2時だけど。
 あと1分。もう開けちゃおうかなあ・・・・・・・・・

 (プルルルル、)

 うわ、電話なっちゃったよ。本当に、あるあるかよ。これ、トイレに行ってたってことにして出ないわけにはいかないよね。そうだよね、出ないわけにはいかないよ、だって私社会人だもの、これでお金貰ってんだもの、カップ麺食べてから折り返し電話しますって言えたらな、せめて要件がすぐに終わりますように!終わらないような気がするよ、それも「あるある」ネタっぽいけど!

 (プルル・・・・・・ガチャ)

「お電話ありがとうございます、◯◯です。」
 電話ありがとう、なんてこれっぽっちも思ってないのに、言わなければならないなんてな。ああ、もう3分経ってるよね。しかも、取引先だよ、え?ミスあった?いや、そう言われてもな、主任いないんだけどな、ああでも聞かないわけにはいかないよな、小さい事務所だから他人の仕事のことも把握してるんだよね。あ、はい、申し訳ありません。でも私もお昼まだなんでお手柔らかにお願いしたい。



 ・・・・・・電話は10分かかってその後で主任に連絡とって経緯を伝えたので、全部で20分近く麺はスープを吸ったわけだ。20分…。普段なら大した長さでもないのに、なんだろうな、この永遠のような時間。
 一人では笑い話にもできないので、『あるある、起こりました。』と同僚にメールを打って、カップ麺のふたを開ける。ぎりぎりまで麺が膨張。一口食べてみたけど、あ、これはアカンやつだ。食べ物を捨てたくないけど、無理だわこれ。
 しょうがない・・・もう一つのカップ麺にお湯を注ぐよ・・・また電話かかってきたらもうコントだよね。芸人にでもなればいいのか。
 しょうがない・・・、しょうがないよ、仕事だもの。でも、なんでだろうな。

 ・・・・・・食べるために仕事してるのに、仕事のために食べられないって、釈然とはしないよね。



------あとがき、のようなもの。--------

割と実話。(笑)
特にエロ目的いたずら電話の辺り、実話。

志水のデスクの中には、シーフードヌードルとわかめラーメンが入ってます。

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