まよらなブログ

【深夜の真剣文字書き60分一本勝負】に参加してみた・2

Twitterの「深夜の真剣文字書き60分一本勝負」に参加してみました。
(企画については こちら


書いた話は追記に記載します。
推敲してないので、いつにもまして誤字脱字激しいと思いますが大目に見てください。
興味のある方は「つづきを表示」からどうぞ。
なお、
 お題:「時計塔」
 オリジナル
 カプ要素なし。童話っぽく。 です。

【第4回 フリーワンライ企画】

お題:時計塔


 ぶうん…ぶうん…

 高い高ーい塔の中は、暗い暗ーい洞窟のようだよ。国のどこからも見える時計塔を中は、深い深ーい坑道のようだよ。ど真ん中に巨大な振り子が左右に揺れるよ。振り子は空気を切り裂いて、鈍い振動を立てるのさ。

 ひい、はあ、ひい、はあ。

 時計塔の壁面に階段が取り付けてあるよ。階段は螺旋を描いて、上下にどこまでも続くのさ。時計塔の管理人は、息を上げながら階段を上がっていくのさ。ひいひい言いながら階段を上がっていきながら、時計を動かす歯車に異常がないかを見ていくのさ。

 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ひい、はあ、ひい、はあ、

 時計塔の中に響く音は、チクタクチクタクなんて可愛い音ではないんだね。時計塔の中、音は深く反響して、低く籠った秒針の音。左右に揺れる風の音。風は、時計を動かす振り子が生み出してる。この振り子を明日も正しく揺らすため、管理人はてっぺんを目指すのさ。そこでゼンマイを巻き上げる。赤い宝石のついたゼンマイ鍵を背負いながら、ひいひいふうふう階段を昇っていくのさ。

 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ひい、はあ、ひい、はあ、
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!

 歯車が噛み合って、次の歯車を回すのさ。そうしてまた次の歯車を。大きな歯車、小さな歯車。無数の歯車はあるけれど、同じものはどこにもない。がたんがたん、と鳴り響きながら、歯車は回るのさ。管理人が息せき切って上がっていく階段を、時々塞ぎながら、歯車は回るのさ。今のところ、異常はない。順調順調。

 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ひい、はあ、ひい、はあ、
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!
 ぎぎぎぎ…ぎいいい、がったん!

 長い針が動いて、止まった音がする。一分進んだ音だよね。国のどこからも見える時計塔、国の中で一つだけ見えない場所はどーこ?…答えは、時計塔の中なのさ。誰よりも時計塔に近いところにいるのに、一番遠い場所にいるのが、時計塔の管理人なのさ。

 
 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ひい、はあ、ひい、はあ、
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!
 ひい、はあ、ひい、はあ………ふう、

 ・・・・・・ちょいと一休み。懐から懐中時計を取り出して。時計塔が国のどこからでも見えるから、国の皆は時計なんか持っていないのさ。時計を持っているのは、時計塔を見ることが出来ない管理人だけなのさ。朝と夕にゼンマイを巻くことから、管理人の見習いは仕事を始めるんだ。

 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!
 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!

 ああ、あと「5分」で一日が終る。それまでに、頂上についていないとならないのさ。こりゃギリギリなのかもしれないね、急げ急げ。

 たったったったったったったったったった・・・

 足音を立てて駆け上がっていくのさあ。一段飛ばして駆け上がっていこうか。とにかく、あと「5分」で頂上について、ゼンマイを撒き切らないとならないのさ。リズムカルに進むのがコツなのさ。疲れるまえに体が動く。


 たったったったったったったったったった・・・

 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!
 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!

 たったったったったったったったったった・・・・・・・・・・・・った!

 頂上にたどり着くと、鏡のようなまあるい金属がでーーん!と鎮座してるのさ。文字盤の裏。そこにある鍵穴に、背中に背負ったゼンマイを差し込むのさ。赤い宝石に夕日が差し込み、キラキラ光るが、見とれてる場合じゃないのがいつも悔しくてね。


 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!
 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!
 ぎぎぎぎ…ぎいいい、がったん!

 ギリギリギリギリギリギリギリギリ!!

 ゼンマイを勢いよく巻く。ゼンマイが動かなくなるまで巻く。

 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、…っ…
 ………………
 ………………………
 ………………………………

 あれだけ取り巻いていた音が止まる。時計塔の中のものが全部止まる。そして、

 ………………………………
 ………………………
 ………………
 ぎぎぎぎ…ぎいいい、がったん!
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ぶうん…ぶうん…


 音が逆方向に鳴り響いて、時計塔が揺れた。ぴょん!と階段から中央の振り子に向かって飛びつき、振り子の糸にしがみつく。

 ぎぎぎぎぎぎぎぎぎ・・・!

 時計塔のすべてが、上下さかさまにひっくり返った。そしてさっきまで底だったものが「天井」から、ガラスの砂が降ってくる。糸の様に振ってきて、さっきまで天井だった「底」に向かって積み重なっていく。

 再び、ぶうん、ぶうんと揺れ出した振り子から、階段に飛びつくのさ。そうして、管理人は懐中時計にゼンマイを巻くのさ。ゼンマイを撒く間に足元がガラスの砂で埋まっていくので、階段を一段昇りながら、ゼンマイを巻く。それが日課なのさ。
 さらさらと落ちてくる砂は、半日で落ち切ってしまうのさ。そうしたら、「時計塔」をひっくり返して、砂をまた落とすのさ。この時計塔は巨大な砂時計ってことなのさ。さっきから鳴り響く、振り子も歯車も秒針も分針も、時計塔を半日でひっくり返すためのカラクリなのさ。

 国のどこからでも見える「時計塔」。でも、この国の人間が知りたいのは、「時刻」ではなくて「残り時間」なのさ。
 どれだけの砂がすでに落ちて、どれだけの砂が残っているか。今が何時なのかより、残された時間を知りたいのさ。
 砂時計に残っている砂を見て、「あと、こんなにある」と喜ぶのか、「あと、これだけしかない。」と嘆くのか。それはその人次第だけどさ。


 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!
 ぎぎぎぎ…ぎいいい、がったん!

 管理人は喜ぶことも嘆くこともせず、時計塔をまた駆け上がるのさ。半日後、朝日が昇る時間に、時計塔をひっくり返すために。今日の時間はまだこれだけ残ってるぞ、と国中に知らせるのさ。
 大きな音が響く中、懐中時計を懐に仕舞い、管理人は再び階段を昇っていくのさ。

 ひい、はあ、ひい、はあ…

 ぶうん…ぶうん…
 でぃん、だん、でぃん、だん…
 ・・・がたん、がたん、・・・がたん、がたん!
 ぎぎぎぎ…ぎいいい、がったん!

 ひい、はあ、ひい、はあ…


 全て世は事も無し。
 音だけが響くのさ。
 

 
---------------あとがきのようなもの------------------

1時間で書けるはずがない、と思いつつも童話っぽい雰囲気を目指す。
そして、童話っぽい雰囲気を目指してみて玉砕している。

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