まよらなブログ

二章6話。

先走った志水の「世界樹カンケーねえ!」な「世界樹の迷宮?」妄想話です。

ところで、
井藤さんから世界樹?の設定資料集を借りて読みましたが、
深王がネタ過ぎて笑える。(笑)
あと、港のおじいちゃんの設定に萌える。「片腕」属性・・・・・・!!!


本日、モン爺がなーんとなく仲間になります。
では、興味のある方は「つづきを表示」からどうぞ。



では、二章6話です。



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「だからぁ、お前らしい娘を探してる奴がいるらしいんだよ。それで、留守番してろって言ったわけ。」
「そんなのおかしい!」
 樹海から街に戻り、コロネを治療院に運び込み、彼女が一命を取り留めたことを知り、ほっと安心したマルカブとアヴィーは、次なる問題、「どうして二人だけで樹海に行ったのか。」と立腹しているカリーナを宥める仕事に入っていた。カリーナは腹立たしさを全身で表現するように、腰に手を当て仁王立ちで主張する。
「だってマルカブは私の護衛でしょう?職務放棄だと思う!報酬のイヤリング、返して!」
「もう無えよ。最初に軍資金にするって言っただろうが。」」
「全額は使ってないはずでしょう!余った分は、必要なときに使おうって言ってたもの!」
「・・・全額ねえよ・・・」
 マルカブの呟きに、アヴィーも反応する。
「え、そうなの!?万が一のために幾らかとっておくって、僕も聞いたよ!?」
「・・・いろいろあったんだよ。」
「賭け事でもしたの?」
「分かった!女遊びでしょう!?」
「・・・年頃の娘が平然と「女遊び」とか口にするな。ともかく、カリーナ、お前はしばらく外出禁止。」
「そんなの嫌だ!私も樹海を冒険したいの!それに宿にいたって、いつ追っ手が来るか分からないでしょう!?だったら、少し頼りないけど、護衛といた方がいいはずでしょ!」
「・・・それに、マルカブ。僕とマルカブじゃあ・・・、・・・決め手に欠けるというか、火力がないというか・・・」
「火力のことは口にするな!」
 くわッ!!とマルカブに怒られて、アヴィーは口を噤んだ。カリーナは頬を膨らませて、納得していない様子だ。そして、そんな三人を見て、
「そうだなあ、二人だけじゃバランス悪いなあ。」
「すぐに樹海に沈むだろうねえ。」
 茶をすすりながら、フェイデンとクー・シーと名乗った老人がそんなことを言った。カリーナは我が意を得たりと得意げに、
「ほら!やっぱり私も行った方がいい!」
「いや、ちょっと待て、カリーナ。そんなことより、」
 マルカブは、ずずずっと茶をすする老人を見、
「アンタ、一体何モンだよ?」
「先ほど、名乗ったはずだがねえ?わしはクー・シー。気功師だよー。」
「『気』を使って傷を癒したりする人のことだぞー。」
 とフェイデンが間延びした口調で茶をすする。それを聞いていると、樹海にいた人間と本当に同一人物なのか、という疑問すら湧く。
「・・・その『気功師』はお前の知り合いなのか?」
「知り合いじゃない。」
 マルカブに聞かれ、カリーナはそっけなく答える。
「そうですなあ、姫の兄上の友人ですからなあ。」
 クー・シーは髭を捻りながらそう言い、
「・・・姫?」
 アヴィーが首を傾げて聞くと、クー・シーは「あ!」と声を出して口を押さえた。
「これは失礼!うっかり失言を!決して、ここにおわせられるは剣と茨を紋に持つ国の姫君にして現段階での第一王位継承者・カリーナエ様ではない・・・・・・いたたたた!姫様!髭、お髭は引っ張ってはいけませんぞ!」
 カリーナにぎゅううううう!と髭を引っ張られて、クー・シーは悲鳴をあげる。
「第一王位継承者ねえ。」
「カリーナ、お姫様なんだねえ。」
「あー、そうなんだー。」
 のんびりとした三人の反応に、カリーナの方が驚いて、思わずクー・シーの髭を捻り上げながら問いかける。
「お、驚いたりしないの!?」
「いやー、ま、そういうこともあるよな、俺も海に出てた頃、お忍びで旅してた姫さんに会ったことあるし。」
「あのね、僕の母さんが言ってたんだけど、カリーナの鎧の紋章の国は、防具のどこに紋章が描かれてるかで身分が分かるんだってね?鎧に紋が描かれてるのはすごく身分の高い家の人だって言ってたよ。だから、カリーナはすごいお嬢様なんだろうなって思ってた。そういう人は王家と繋がりがあってもおかしくないしね。」
「っていうか、その鎧は脱いでおいた方がよかったなあ、カリーナ。お姫様じゃなくてもお嬢様だって分かったら、身代金目当ての誘拐ぐらい起こるかもしれないぞー?」
「・・・黙っていて損した。」
 カリーナはぽつっと言って、ベッドに腰をおろした。(ここはアヴィーとマルカブが借りている宿の部屋だ。)そんなカリーナに、マルカブは少し真剣な表情を作り、
「むしろ、俺はがっかりだ、カリーナ。俺に護衛を頼むなら、必要な情報はちゃんと伝えろ。知らなかったばっかりに、対応出来ないんじゃ困るだろうが。」
 そうカリーナに伝えると、彼女はしゅん、と俯いて、小さな声で「ごめんなさい。」と呟いた。アヴィーが、わたわた、と手を振りながら、
「でも、ほら、会ってすぐの人にそういう重要なこと伝えるのも・・・」
「会ってすぐの人間に護衛を頼むこと自体がどうかとは思うけどな。」
 フォローしようとするアヴィーに対して、マルカブが呆れた口調でそう言うと、アヴィーは頬を膨らませた。反して、カリーナは顔を上げ、
「・・・、そうだよね。でも、私、間違ってなかったと思うの。あなたたちは本当にいい人だし、フェイデンさんたちも・・・」
「俺はいい人なんかじゃねえぞ。」
「そう思ってるのはマルカブ本人だけだよね。」
「そうだよね、全然いい人だもん。」
「だよなー。面倒見いいしー。」
「ほほう、そうなのかねー。わしにも親切にしてくれるかねえ?」
 4人にそんなことを言われ、マルカブは口を開きかけたが、噤んだ。
 カリーナは、だからね、と言って一息つき、
「・・・ちゃんと話すね。何で私が、あの船の上で殺されそうになったのか。」



 カリーナは異国の側室の子であり、保守派貴族の代表だった祖父がいたこと、その祖父と改革派である兄王が対立していたこと、保守派貴族は兄王を排して自分を女王として擁立しようとしていたこと、それが王に伝わり祖父は失脚しやがて死亡したこと、反対勢力の旗印となりうる自分を兄王は国外に追放したこと、追放生活自体は嫌ではなかったがあと一歩で命を失うような事故が続いたこと、命を狙われていると感じて一人逃げ出したこと、そしてあの定期便に忍び込み、そこで追っ手らしい人間に海に落とされそうになり、そしてアヴィーがそれを助けようとして、マルカブが二人を助けたこと。それらを順を追って話した。
「じゃあ、あの追っ手は王様の刺客ってこと?」
 アヴィーの質問に、カリーナはクー・シーを見て、
「それは貴方の方が詳しいはずね、クー・シー。」
 カリーナはクー・シーを静かに見つめながら、
「それとも、あなたが王の刺客なの?もっとも、今の時点ではあなたは私を殺す気はないようだけど。」
「すべてをお答えできかねますが、その暗殺者らしい男のことは、わしは知りません。それだけは誓って言えます。ただ、まあ、セイリアスは馬鹿正直ですが、それ故に王族の責務に必死です。わしとは別に、誰かをここに送り込んでいることも否定は出来ませんし、彼の側近が独断で送った刺客であることも否定は出来ませんし、王に取り入ろうとする誰かが送った刺客かもしれませんし、」
 そして、クー・シーはにやり、と笑って
「そんなことを言っているわしが実は刺客かもしれませんしね。」
「そうであっても、あの男のことは貴方は知らない、と。」
「そこに嘘はございません。」
「めんどくせえな。兄妹仲良くしろよ。」
 マルカブがテーブルに頬づえを突きながら、うんざりとそう言うと、
「その発言が、いい人の発言だよなあ。」
 と、テーブルの向かいに座っていたフェイデンが横やりを入れ、テーブルの下で臑を蹴りとばされた。
「えっと・・・、あの、おじいちゃんは僕らのギルドに入りたいんですよね?自分が刺客かもしれない、なんて言っていいんですか?」
 アヴィーが聞くと、クー・シーはぱっと彼を見て、
「おじいちゃん、だなんて!ボクは素直な坊やだねえ!」
「こ、子ども扱いしないでくださいよう!」
 可愛い可愛い、と頭を撫でられて、アヴィーはぱっとクー・シーから離れる。それを更に呆れた様子で見ていたマルカブは、カリーナに、
「アヴィーの疑問はもっともだ。お前はどう思う?」
「彼が言うには、私次第で私を殺す必要もでてくるらしいの。」
 カリーナは腕を組み、
「でもそれって、彼に国王が何を命じたか、分かるってことでしょう?私は、むしろそちらの方が気になるの。」
 それに多分、国王は私のことを殺す気なんかないと思う、とカリーナはぽつり、と付け加えた。それは安心して、というよりも、『自分は影響力がある存在ではない。』と言っているようだった。
 どうも国の事情の他にも、カリーナの中にはいろいろとごちゃごちゃしているらしい。マルカブは、面白くなさそうに鼻を鳴らし、
「何だかんだ言って、爺さんがお前を殺しそうにないってことは俺も同意見だ。目的が何なのか気になるが、こっちも回復役がいれば探索も楽になるし、探索が楽になればもうちょっと資金も集めやすくなる。」
「む。貧乏ギルドなのかね?」
 どうせなら羽振りのいいギルドだと良かったんだがね、とクー・シーはぼやいてから居住まいを正し、両手を合わせて礼をした。
「概ねの了承を頂いたと見なすよ。無理な頼みを聞いて貰い、感謝する。せめての礼に、姫の命を奪わねばならないときは前もって『そういうことになったから!』と言うことにするよ。」
「・・・そうしてくれると助かるね。」
 ツッコむのもバカらしくなってマルカブは適当に流し、話がまとまった様子を見て、アヴィーが「ところで、気功って何ですか?」
と興味津々の様子でクー・シーに尋ねる。得意げに説明をし始めるクー・シーの話を、カリーナも一緒に目を輝かせて聞いているのを見て、
「・・・本当に良かったのか?」
 フェイデンはぬるくなった茶を啜りながら、小さな声でマルカブに尋ねた。
「カリーナを殺すだけならこんなめんどくさいやり方はしねえよ。少なくても今の時点では、爺さんにとってはカリーナが生きていた方が都合がいいんだ。だったら逆に、追っ手と戦ってくれることも考えられるだろ。」
「まあ、そうだなあ。」
「どっちにせよ、俺はもう少し迷宮の奥に進む必要があるし、それにはアヴィーの星術やカリーナの力があった方が楽なんだよ。回復役がいるに越したことねえし。」
 もうちょっと俺が先に進むために協力してもらえりゃいいよ、とマルカブは言い、フェイデンはふーん、と気のない返事をして、
「まあ、それが嘘だとは思わないけど。」
 と、だけ言った。



(7話に続く)
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剣と茨の紋を鎧に描くのは、王族及び王族を祖にもつ貴族、
紋を盾に描くのは「騎士」、というマイ設定でお届けしています。
・・・となると、世界樹?で男性パラディンの盾の紋が違うことについて
何か設定が必要な気がしてきました。(どうでもいいわ)


と、いうわけで
ちょっと胡散臭い爺ちゃんの言葉を信じすぎではないかね?
と思わなくもないですが、モン爺が仲間になりました。
次回は眼鏡バリが仲間になります。

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