まよらなブログ

四章4話。

先走った志水の「世界樹カンケーねえ!」な「世界樹の迷宮?」妄想話です。

ところで、
井藤さんと志水の眼鏡バリは「藤原ボイスのイメージ!」なんですが、
井藤さんの若ショーグンは「三木ボイス」ということになり、
「親友二人組で二人旅!」「紙装甲すぎる!ハボっぽいのとかいないの!?」
「カワイソウな青パイでいいよ!」「面白そうだよ!紙装甲は変わんないけど!」
という結論に落ち着きました。

なお、ショーグン子(サブ・パイレーツ)に
二丁拳銃させて中尉ポジション化するようなので、介錯スキルを取得し、
若ショーに、ばきゅんばきゅーん!とトドメを刺していただきたいものです。


と、いうわけで
鋼ファンにも興味を持ってもらえるような話題をばら撒いておいて、
世界樹妄想話四章4話、興味のある方は「つづきを表示」からどうぞ?。



四章4話


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 戦闘開始後のほんのわずかの時間で自分の絶対的優位を確信したカリーナから、ナルメルは隠れるように泥に顔を半分潜らせる。力とは違う圧倒的な優位性を確信している存在に、動物の本能は畏れすら抱くのだ。カリーナはそれを、当然のように眺めていた。だから、彼女は勝ち誇らなかった。だって、それは小石を手から離したら地面に落ちる程度に彼女にとって当然のことなのだ。
 それを見て、可愛い顔して恐ろしい娘だな、とマルカブは苦笑した。こんな時に見せつけたが、彼女はやはり王族なのだ。少女は泥にまみれながら、悠然と巨大ナマズを見降ろしている。その背筋が伸びて、凛と声が響いた。
「攻撃を!」
 それは、命令、というよりも、脳に直接響く信号のようだった。仲間たちはそれぞれの武器と技で、一斉にナルメルへと攻撃を叩き込む。泥が飛び散る中で、ナルメルは総攻撃の中を前進してきた。畏れていてはやられるだけだ、とどこかで割り切ったらしかった。
「・・・根性あるんだ。」
 カリーナは微笑を浮かべ、よろしい、と頷いた。そして、泥から跳ねだして鰭を振るってきたナルメルに対し、剣を正眼に構える。カリーナはそのまま剣を突き出し、ナルメルは巨大な扇のような鰭を振るった。鰭はカリーナを打ち、小柄な彼女は後方に吹っ飛び、泥の中を転がる。
「クー爺!回復!」
 マルカブがナルメルから視線を逸らさず、指示を出す。そして、ふと、ナルメルに光る何かが差し込まれていることに気がつくのだ。ヒレの根本に、深々と差し込まれているのはカリーナの剣だ。彼女はまるで刺し違えるかのように、その剣を突き刺したらしいかった。
「・・・アヴィー!」
 カリーナは泥の中に倒れながら、掠れた声を上げた。その指が己の剣を指す。クー・シーに助け起こされたカリーナは、かすかに微笑を浮かべて告げる。
「雷を・・・・・・!!」
 アヴィーは、あ!と声を上げ、肩と背中の機器を展開させてエーテルを集め始めた。ナルメルは何か予感を感じたのか、アヴィーに向かって尾鰭を振るう。その前に、マルカブは素早くスライディングで滑り込み、尾鰭を下から蹴り上げて僅かに軌道を逸らすのだ。ディスケが大弓の発射口の角度をとっさに変えて、かすかに上に逸れた尾鰭をさらに下から矢弾で打ちつける。尾鰭はアヴィーの頭の上をしなるように飛び、彼の帽子だけを吹き飛ばした。
 周囲の状況などお構いなしにアヴィーは集中を続ける。その肩の機器が、ぶん!と音を立てて開く。開いた機器は、瞳と顎を開いた竜のようだ。淡い光を放つ機器には十分なエーテルが集まっているらしかったが、アヴィーは限界までエーテルを集めるつもりらしい。ギチギチ・・・!と肩の機器が音を立て始めている。
「アヴィー、無茶すんな!」
「・・・大丈夫!!」
 アヴィーは機器の限界ぎりぎりまでエーテルが溜まったことを知り、その肩機器を、一度強引に閉じるのだ。竜の瞳と顎が閉じられ、ぢん!という音が響き機器から蒸気が上がる。アヴィーは悲鳴を飲み込んだ。肩にかついた機器が熱い。服の生地がくすぶりだしている。
 それでも、肩の機械は稼働音を立てている。一定のリズムを刻んで、低い稼働音を立てている。アヴィーはその稼働音に呼吸を合わせるようとした。そうすることで、肩の痛みを意識しなくてすむ。
「アヴィー!?肩が・・・!」
「大丈夫!強引にエーテルを圧縮しただけ!」
 アヴィーがそう言うと、彼の肩の機器が再度開く。竜の目と顎に見える場所から放たれる光はいつもの淡い青ではなく、火花を散らす金色だ。
 アヴィーはちらり、と視線を動かし、クー・シーの治療を受けているカリーナを見た。彼女は苦しげに息を吐きつつも、クー・シーに「もういいからアヴィーを治療しにいって!」と叫んだ。とりあえず、命に別状はなさそうだ。
 ・・・良かった。
 そう、アヴィーは安堵して、そしてナルメルを見る。ナルメルの尾鰭に刺さった剣を見つめ、その剣に向かって手をかざす。星術の元素となるエーテルは、いつもの三倍近く集まっている。
「危ないから、離れててね!!」
 アヴィーは仲間たちに伝え、そして星術を発動させた。
「・・・墜ちろッ!」
 アヴィーの声とともに、雷が剣に向かって墜ちてくる。空気を斬り裂くような音とともに、数本の雷がナルメルに降り注いだ。今まで彼が使ってきた雷の星術とは比べものにならない威力。その上、ナルメルには剣が、雷を通す金属で出来た剣が、刺さっている。
 アヴィーが呼んだ雷は、カリーナの剣を通してナルメルの体内にまで降り注ぐ。ナルメルは吼え、泥から飛び出してもがき、剣を振り払おうと地面に体をこすりつける。結果、さらに剣は体に刺さり、ナルメルは尾鰭で乱暴に剣を振り払った。剣が吹き飛ぶのと同時にナルメルの鰭も斬り落とされ、体液をまき散らしながら鰭は吹き飛び泥の中に沈んでいく。
「アヴィー!大丈夫か!?」
「・・・うん。」
 マルカブの声に、アヴィーは肩の機器を見て、
「大丈夫、壊れなかった。」
「そっちじゃねえ!お前の肩だ!!クー爺!アヴィーを・・・」
 マルカブが指示を出そうとしたときだ、ナルメルはどぷん!と泥の中に潜り込み、そのまま巣の中央へと泳ぎ去ろうとする。
「逃げんな・・・!」
 慌てて追撃しようとしたディスケの視界に、先ほどまではいなかった魔物が映った。ナルメルを追うのを妨害するかのように、甲羅を背負った大きな虫のような魔物が湿地にひしめきだしている
「・・・何だよ、こりゃ・・・」
「・・・襲ってくる気配はないみたい・・・」
 治療を終えたカリーナはそう言いながら立ち上がった。
「・・・ナルメルも今は休むつもりみたいだな・・・。」
 マルカブが泥の中からカリーナの剣を拾い上げ、ぶん!と振って泥を払う。そして、治療をするから肩の機器を一度降ろすようにクー・シーに言われているにも関わらず、平気、といい張って降ろそうともしないアヴィーを見た。
「・・・どうすっか?」
 ディスケは泥から時々出てくるナルメルの尾鰭を見つつ、からかいの色は全くない口調で聞いた。
「・・・俺らも休むチャンスだけど・・・アイツも回復しちまうな。」
「・・・。」
 マルカブはため息をついた。あのアヴィーの様子だと、彼は肩に火傷でも負っているに違いない。まずはその治療が先だ。
アヴィーに対し「ちゃんと診せなさい!おじいちゃん、怒るよ!」とぷんぷん!と怒り出したクー・シーに、マルカブは声を掛けた。
「・・・クー爺。火傷の応急処置にはなにが必要だ?」
「そりゃあ真っ先に冷やさないとね!」
「じゃ、抜け道の横の川にアヴィーを連れてけ。嫌がるようなら川に突き落としていいぞ。」
「アイアイサー!」
「ま、待ってよマルカブ!僕、大丈夫だからナルメルを倒し・・・!」
「そんなわけねえだろッ!ちゃんと診てもらえるときに診てもらわねえで、なにが冒険者だ!」
 マルカブに一喝されて、アヴィーはうなだれて、うん、と頷いた。クー・シーは、アヴィーを慰めながら促し、抜け道を使って小川が流れる通路へと向かう。
「・・・アヴィーの傷次第でどうすっか考える。」
 マルカブはそんな二人を見ながら、残りの二人に伝えた。
「アヴィーの星術が一番の決定打だ。アイツがどうにもならないなら、町に戻ってまた対策を考えよう。」
「どうにかなりそうだったら?」
「ナルメルが回復する前に、ここに戻って続きをするぞ。」
 そう言って、マルカブはカリーナを見た。
「お前は大丈夫だったか?」
「うん。クー・シーが治してくれたし。」
「お前も無茶すんなよ。」
 マルカブはそう言いながら、カリーナに剣を返す。彼女は泥だらけの剣を受け取り、ありがとう、と言った。
「とりあえず、アヴィーが心配だ。俺らも川の方に行こう。」
 マルカブが促し、カリーナとともに歩き出す。ディスケは振り返り、あの怪魚が地中に潜っている様子を眺める。泥から出ている尾鰭はゆらゆらと揺れている。
 それを見ながら、ふと子どもの頃、祖母から聞いた「地震が起きるのはナマズが暴れるから」という話を思い出したのだが、
「・・・・・・まあ、いいか。」
 そう独りごちて、仲間たちの後を追った。
 


(四章5話に続く)

---------------あとがきのようなもの-------------------

うちの眼鏡バリはおばあちゃん子だった、という設定がある。


スキルをとっていないけどエーテル圧縮させてみました。
こういう「覚えてない技を使う」というのが好きです。
例えて言うなら、賢者の魔法のマホカトールをポップが使う場合、
杖の宝石を割(以下、ダイ大ネタが止まらないので規制)。

冒頭に書かれている「自分の圧倒的優位性の確信」が
ウチのプリ子のロイヤルベールだと思います。
そして、それによってうちの姫様の方が強いよね、と周りに思わせるんだと思います。
性格悪いロイヤルベールですね。姫というより女王様ですね。
私のプリ子の書き方は、他の方のそれと大きく違うような気がします。(笑)


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