まよらなブログ

七章4話。

先走った志水の「世界樹カンケーねえ!」な世界樹?妄想話です。

さて、パイレーツ男性グラフィック1に対して、
「髭パイ」「眼帯パイ」「赤パイ」「おっパイ」と様々な呼称がありますが、
うちの赤パイを「おっパイ」と呼ぶまいと思ってます。
「31歳設定で「おっさんパイレーツ」の略の「おっパイ」など呼ぶかー!31歳はまだ若い!!」
と思うからです。

明後日、志水も31歳になります。この件は絶対に譲りません。
ええ、 譲 れ ま せ ん と も ッ ! !


そんなこんなで、興味のある方は「つづきを表示」からどうぞ。



7章4話
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「ちょっとディスケ!二階層で何があったのさ!?」
「おー、おかえりー。」
 ディスケが自宅で(彼は地元民なので宿には泊まっていない)弩の整備をしていると、樹海帰りのコロネが探索の装備そのままでやってきた。
「何かありそうな雰囲気だったわけ?」
「衛兵がわらわら樹海に入ってるよ!何が会ったか聞いたら、『アルゴー』に聞けっていうんだもん!」
「あっはっはっは。インタビューに追われそうだな、俺ら。」
「で、何があったの?ただ事じゃなさそうだけど。」
「・・・うーん・・・。」
 ディスケは汚れた手を雑巾で拭いてから、木箱の上から煙草のパッケージをとり、一本くわえた。心の準備をしてる、とコロネは感じた。本当にただ事じゃなさそうだ。
「なんて言ったらいいかなあ・・・古代魚の巣に冒険者をけしかける女の子がいて、今まで冒険者たちはその罠に引っかかっていたってことが分かった。」
「・・・ディスケたちは・・・?」
「引っかかったけど、どうにか逃げてきた。」
 ディスケは煙草に火を付け、煙を吐く。
「で、その子を探してるんだろうな、衛兵たちは。元老院のばあちゃん、本気っぽいし。」
 そしてディスケはやれやれ、とイスに座る。手を伸ばして、近くにあったもう一つのイスを自分の隣に引き寄せた。そして、どうぞお座りください、とそのイスをコロネに勧める。コロネは、お言葉に甘えて、と優雅な礼のまねをしてイスに腰掛けた。
 向き合うのではなく並んでイスに座るディスケに、コロネは確認した。
「・・・みんな、無事だったの?」
「無事だよ。でも、カリーナはちょっと精神的にやられちゃったかもなあ。まあ、その辺はマルカブに任せてるけど。」
「・・・カリーナちゃん、頑張り屋だからな・・・無理しなきゃいいけど。」
 コロネは心配そうに呟いてから、ディスケんの鼻先に指を突きつけて
「ちゃんと気を使うんだよ!女の子に無理させないように!」
「分かってるよ。」
 ぐぐっと鼻先をコロネの指に押されながらディスケは答え、それからその指を手に取って軽く握りしめた。コロネはほんの少しだけ困惑を見せてから、小さく微笑んだ。
「・・・怖かったんだ?」
「うん。」
「あんたは昔からへらへら笑っているけど、本当はとっても小心者だよね。」
「・・・さすが、よく分かってるなあ。」
「・・・ねえ、ディスケ。本当に危険なときは逃げてきてよ。」
 コロネはディスケの手に手を重ねる。
「あんたの仲間、見捨てても騙しても裏切ってもいいから、逃げてきてよ。」
「うわー、そういうこと言っちゃう?」
「生きててなんぼだもん。他の誰があんたを卑怯者とか嘘つきとか言ったとしても、あたしは生きて帰ってきたあんたを誉めてあげる。先に進むなら、それだけを守ってよ。」
「・・・先に進みたそうに見える?」
「見える見える・・・っていうか見えないと困る!だって、月に行ってもらわなきゃ。ウサギがいることを証明しなきゃ、いつまでもあたしのことお嫁さんに出来ないよ!」
「うわー、そういうこと言っちゃうー?俺、先に進むしかないじゃんかー。」
 ディスケはわははは、と笑うのだが、それは少し乾いていた。大丈夫?と自分を覗き込んでくるコロネに苦笑を浮かべて、愚痴のように心配事を呟く。
「・・・何かさー。」
「うん?」
「俺らが考えていること以上が起きてるんだよ。」
「樹海で?」
「樹海と・・・海都で。多分。」
 それが怖いよ、とディスケは言った。コロネは不思議そうにディスケを見つめるのみだった。当然だろう、とディスケは思う。自分も不思議な違和感を感じているだけなのだ。
 ディスケは話題を変えることにした。折角恋人が隣にいるわけだし。手、繋いでいるわけだし。その状況を最大限に楽しまなくては。
「コロネ、今日はうちで飯食う?」
「食う食う!」
 食べるって言えよー、とディスケは苦笑して、コロネの手をもう一度軽く握ってから立ち上がった。
「じゃあ、もうちょっとしたら買い物にでも行こう。午前中にサンドイッチパーティしたからさ、食材がないんだよ。」
「え!?いいな!サンドイッチパーティ!懐かしい!今度はあたしも呼んでよ!」
「おう。そのときにはアヴィーとカリーナから招待状が行くよ。」
「あははは、賑やかで楽しそう!」
 コロネも立ち上がり、じゃあ着替えてくるよ、と隣の自分の家に戻ろうとする。おう、とディスケは頷いて、そしてコロネの背中に思わず声をかけた。
「何?」
「・・・あー・・・」
 お前は二階層に行くなよ、と思わず口にしようとしたが止める。それを言ってしまったら、二階層にいる自分を彼女が心配するに決まっていた。
「・・・買い物に行きながら、何か食ってくる?」
「あ!あたし、アイス食べたい!」
 コロネはわーい!と両手をあげ、
「ディスケの奢りね!」
「奢りかよー。」
「そうそう!奢り!あたしはディスケにしか奢らせないんだから、光栄に思いなさい!」


*****

 奢ってもらったアイスはちっとも甘くなかった。
 カリーナはスプーンを口に運びながら、ちらり、と向かいに座るマルカブを見上げた。マルカブは頬杖をついてぼんやりと窓の外を見ている。
 いたたまれなくなって宿からでてきて、それでもアイスを奢る、という約束は覚えていたマルカブは、遠慮するカリーナに「そうでもさせてくれよ。」と頼んだのだ。彼が気を紛らわせたいことは分かったし、カリーナも気を紛らわせたかった。だから、ほとんど喋らないで蝶亭にやって来て、そしてほとんど喋らないままでいる。
 アモロアイスの微かな塩味がどんどんしょっぱくなっていく。
 カリーナは泣きたい気持ちになりながらも、決意した。
「・・・ねえ、マルカブ。」
「・・・・・・、あ?」
「・・・エラキスさんのこと、知ってるの?」
「・・・・・・どうなのか、俺にも分かんねえ。」
「・・・ガーネットさんって、マルカブの恋人?」
「違う。」
「嘘つかないでよ。」
「嘘じゃねえよ。」
「・・・でも、好きだったんでしょ。」
「何で言い切るんだよ。」
「だって、そうだと思ったんだもの。」
「ガキが効かない鼻を効かせようとするんじゃねえよ。」
「・・・・・・ガキじゃないもの。」
「アイスを喜んで食ってるようじゃガキだよ。」
「じゃあ、お酒を頼めばいいの?」
「そうじゃねえだろ。」
「じゃあ、どうしろっていうの。」
「・・・何で怒るんだよ。」
「怒ってないもの。」
「・・・ほら、アイスが溶けてるぞ。」
「話、逸らさないでよ。」
「お前はつっかかってくんなよ。」
「だって、マルカブが本当のこと言ってくれないから。」
「嘘はついてないぞ。」
「でも本当のことは言ってない。」
「いくら仲間でも一から十まで、話さなきゃいけないわけじゃないだろ。しかも、昔の話だ。」
「・・・でも、マルカブは私に話す義務がある。」
「何でだよ。」
「あの地図。」
「・・・あ?」
「マルカブの持っていたあの地図の場所で、私、怖い目にあったんだよ。」
「・・・、知ってるよ。」
「あの地図とガーネットさんって、関係あるんでしょう。」
「・・・・・・、何でそう思うんだ。」
「ほら、今。」
 カリーナはマルカブの左胸を指した。
「マルカブ、あの地図の話をすると地図の入ってる胸元を押さえる。」
 マルカブが露骨に舌打ちをした。カリーナは少なからず傷ついたが、だからこそトドメとばかりに突きつけた。私、なんだか嫌な子だな、と思いながら、突きつけずにはいられない。
「・・・エラキスさんの声を聞いたときも押さえてた。」
「・・・・・・・・・。」
 マルカブはわざとらしく、胸から手を離した。
「・・・今更過ぎるよ。」
「・・・うるせえ。だから、何だって言うんだ。」
 マルカブは声こそ荒げなかったが、少なからず怒っているようだった。
「俺だって何が起きてるのか、分かんねえんだ。ガーネットがどうしてこの地図を持っていたのか、どうして印をつけたのか、『彼女』はガーネットなのかエラキスなのか、殺されたんじゃなかったのか(と、聞いたときにカリーナは睨むようにしていた目を大きく開いた。)、生きていたのか、・・・本当に生きているのか、何も分かんねえんだ。」
「・・・殺されて・・・?」
「そうだよ。見せしめに海に沈められたらしい。それだって、聞いた話だ。何も分かんねえ。」
 そしてマルカブはカリーナを苛立たしげに睨みつけた。
「惚れた女が、本当に生きてるかどうかも分かんねえんだよ。」
「・・・・・・・・・」
 カリーナは表情がぬけ落ちたような顔でマルカブをしばらく見つめ、がたん!と立ち上がった。
「・・・ごめんなさい。」
 頭を下げて、そして顔を上げず、彼に表情を見せないようにすぐにそっぽを向いて走って店を出ていってしまう。マルカブは追わなかった。それは負けだと思った。15も年下の少女にそんなことを思っても自分が情けなくなるだけだ、と分かっていたが、追わなかった。
 向かいの席のイスと、溶けだしている白いアイスを見る。
 ・・・ほとんど食べてねえじゃんか。
 常連の様子が気になったらしい蝶亭の女主人が「チワゲンカか?」と聞いてきたが、馬鹿言うなよ、と答える。疑惑の目を向ける女主人に、手を振りながら冗談めかして、
「・・・親子喧嘩みたいなもんだ。」
 と、言った。

*****

 ・・・どうしよう、どうしよう。
 カリーナは町を走りながら、しゃくりあげた。
 私はマルカブにすごく酷いことを聞いたのかもしれない。私はマルカブに嫌われたかもしれない。私はマルカブを、
 そしてカリーナは歯を食いしばった。
 ・・・どうしよう、どうしよう。何でこんなタイミングで、最近の自分がおかしい原因が分かってしまうんだろう。何で、彼の好きな人の話を聞いて気がついてしまったんだろう!
 カリーナは、今は誰もいないはずのミアプラキドゥス号に戻ってくる。港から、自分たちの船・・・自分の『家』にしろ、と言われた船を見上げる。そこから一緒に『外』を見よう、と言われた船を見上げる。あの夕焼けを思い出す。
 ・・・どうしようどうしよう。きっとあの時からなんだ。
 カリーナは、ふ・・・・・・と喉の奥から息を漏らした。そしてそのまましゃがみ込んで泣き出した。
 ・・・私はマルカブが好きなんだ。
 そのたった一点で、立っていられない。笑っていられない。焦って、後悔して、なんだかよく分からなくなってしまうのに、それを無かったことには出来ない。他に好きな人がいるとか、その人が自分を子どもとしか見ていないとか、もっと素敵な人がいるはずだ、とか、いろいろ考えてみても、今感じているものを無かったことにできないのだ。
 カリーナは波の音が響く中、嗚咽を漏らした。


(七章5話に続く)

---------------あとがきのようなもの-------------------

・・・・・・うちの赤パイ、いつかグーでぶん殴らせよう。

と、いうわけでプリ子の淡いような気持ちも自覚に至りました。
バレンタインの時期にいい感じにかぶりましたが、黒ゾディをオススメしたい気持ちで一杯です。


そんな中、眼鏡バリだけがリア充ですね爆発しろ。


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