まよらなブログ

九章2話。

先走った志水の「世界樹カンケーねえ!」な「世界樹の迷宮3」妄想話です。

ある日の志水と、ある眼鏡バリ好きの会話です。
志水「うちの眼鏡バリは普段は弩を担いで、こう下ろして戦う(実演中)・・・」
井藤「それ、ウルフウッドのパニッシャーの動きじゃん。」
志水「・・・・・・・・・ッ!!そうだーーー!!」

しかし、台詞回しはヒューズ中佐のイメージでウルフウッドの動きって、
途 中 退 場 し そ う で 縁 起 悪 い 。 



そして、「週刊少年パラディン」の自家通販が始まりました。
早速、読ませていただきました。ざくっと一言だけ感想を。

「なんだこりゃー!!楽しすぎるーーーー!!」(爆笑)


本気でやりたい放題な編集部と、
それに完璧に応えるデザイン協力と、
それと本気で遊んでくれた執筆陣による『週刊少年パラディン』についてはこちらから、
志水の妄想話に興味のある方は「つづきを表示」からどうぞ。



あ、うちの眼鏡バリはむしろ最後まで残ります。


九章2話
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 草むらをぴょん!と飛んでいくバッタを見つけ、アヴィーはとととと!とそれを追う。辺りを警戒していたマルカブは、地面に屈んでハシ!っとバッタをとったアヴィーに近寄り、
「・・・・・・遊ぶなーーーッ!」
 アヴィーのこめかみを両側から拳でぐりぐりと押した。
「だ、だって、バッタが・・・!」
「お前は猫か!?動いたものは全部追うのか!?じゃあイビルフィッシュが水から上がったら追うのか!?ああ!?」
「どっちかっていうと子犬だけどねえ、アヴィーは。」
 はーやれやれ、とクー・シーが手近な石に腰掛けながら、
「しかし、地下3階なのに陽が届いてポカポカだねえ。はあああ・・・おじいちゃんお昼寝モードに入るよ、ぐー。」
「寝るなーーー!!」
 マルカブは今度はクー・シーに怒鳴ってから、お前等を置いてきてカリーナとディスケを連れてくれば良かった、とぶつぶつ文句を言い出した。そんなやり取りを聞きながら採掘中のサビクが、
「カリーナはともかくディスケも遊ぶと思うぞ?」
 と手を休めずにツッコんだ。マルカブはぐう、と喉の奥で呻き声をもらしてから叫ぶ。
「なんでこんなふざけたギルドなんだ、うちは!!」
「うん!僕らのギルド、楽しいよねえ!」
 アヴィーがにこにこしながらそんなことを言い、もう一回マルカブの拳にこめかみをぐりぐりと押された。
「・・・なあ、それよりいいのかよ?」
 痛いよう!と泣き出しそうな声を出すアヴィーを助けようと、サビクがマルカブに問いかけた。機嫌の悪いマルカブは、ああ!?とガラ悪くサビクに聞き返す。
「採集したものを売った金は、全部おれらが貰っていいって・・・本当にいいのかよ?あんたたちだって余裕ないだろ。あんな薄くて軽い財布・・・」
「いつまでも財布の話を引っ張るなッ!!」
 マルカブは叫んでから、どすん!と手近な石の上に腰をおろす。アヴィーはこめかみを押さえながらサビクに寄っていき、「僕も手伝う!」と採掘場に屈み込んだ。手持ち無沙汰になったマルカブは溜め息混じりに、ディスケから煙草貰ってくれば良かった、と愚痴をこぼしてから、
「まずはお前等が金を返すことが先だろ。やっちゃいけないことをしたんだから、それをどうにかする方が先だ。」
「・・・そうだけど、でも、」
「お前、アル・ジルが好きなんだろ。」
 マルカブが面白くもなさそうに言った。サビクは、う、と言葉を詰まらせ、アヴィーが「え、そうなの?」と首を傾げる。クー・シーが「全く鈍いねアヴィーは。ぐー。」と寝言のふりをして呟いた。サビクは顔を真っ赤にさせて叫ぶのだ。
「そ、それとこれと関係ないだろ!」
「関係大有りだ。お前とアル・ジルは共犯だ。金を返せば前科が消えるわけじゃないけど、それでもけじめにはなるだろ。まずはそこを考えろ。いつまでも好きな子を泥棒にしとくんじゃねえよ。」
 マルカブの言葉にサビクは再び言葉を詰まらせ、アヴィーはマルカブとサビクを交互に見てからニコニコし始め「頑張っていっぱい採集しようよ!」とざくざく土を掘り始めた。サビクは頷いたが、アヴィーが売れる石も土と一緒にして放っているのを見て、「アヴィー!やる気だけで十分だから!」と慌てて止める。
 そんな子どもたちの姿を見ながら溜息をつくマルカブに、
「・・・なんだか自分自身に言っているようにも聞こえたがね、ぐーーーー。」
 とクー・シーが寝た振りのまま指摘し、マルカブはクー・シーの臑を蹴りとばした。
 クー・シーがぐう!と呻く声と重なるように、
「ケーーーー!!!」
 猛禽の高い鳴き声が樹海に響く。サビクがぱっと顔を上げた。
「ギェナーの声だ!」
 サビクは答えるように口笛を吹く。しばらくして、樹海の枝葉を割るようにしてギェナーが採掘場である小部屋へ飛び込んできた。
「ギェナー、どうした!?ジルに何かあったのか!?」
 サビクが腕を伸ばすと、ギェナーはその腕に止まる。その脚に手紙がくくりつけられている。サビクが手紙を素早く解くと、ギェナーは再び飛び上がり、小部屋の空を旋回する。
 サビクが手紙を広げ、さっと目を通し、そしてすぐにマルカブに手紙を投げ渡した。
「カリーナが危ないって!」
 サビクの言葉に、マルカブが素早く手紙に視線を落とす。アヴィーとクー・シーがそれを覗き込んだ。手紙の字はディスケのものだ。内容は、カリーナの命を狙う刺客が来たようだということ、カリーナは一人で樹海に逃げ込んだこと、磁軸の方に走っていったこと、自分もそれを追うこと、それらが箇条書きで書かれている。
「あんの馬鹿・・・!ディスケと一緒に逃げろよ・・・!」
 マルカブは手紙を丸め、駆けだしながら、
「アヴィーはサビクをつれて樹海から出ろ!クー爺、来い!」
「う、うん!」
「応!」
 アヴィーは荷物の中からアリアドネの糸を取り出し、マルカブとクー・シーは小部屋から飛び出した。

*****

 海流をうまく使えば、刺客を樹海に閉じこめることもできる・・・!
 樹軸を使い、一人で二階層に降りてきたカリーナは、今持てる最大の武器はその地の利だと自覚する。地下5階の抜け道を使い、魔物からは徹底的に逃げ続け、カリーナは地下6階へ下りてくる。階段を駆け下りて、一度振り返った。階段の上で刃物の反射を見、カリーナは海流の前まで走る。刺客は刺客だ。冒険者ではない。海流に警戒をするかもしれない。それは大きな契機になる。
 カリーナは海流に素早く飛び込む。ぐん!という力で、一瞬で海流の向こう側へ運ばれた。海流から吐き出され、先に進むか階段に戻る海流に向かうかを、カリーナは一瞬逡巡した。先に進むことにした。階段に戻る海流を使った場合、海流の出口で刺客と鉢合わせになるかもしれない。次の海流に飛び込む前に、カリーナは一度後ろを振り返る。海流から刺客が出てくるところだった。
「・・・・・・ッ」
 次の海流を背にして、カリーナは奥歯を噛んだ。海流からさして動じた様子もなく現れた男の顔・・・といっても半分は覆面に覆われているのだが・・・その瞳を忘れることはない。金色の猛禽のような瞳は冷ややかな厳しさでカリーナをとらえ、苦無を彼女に向けた。アヴィーの瞳も同じく金色だけど全然違う、とカリーナはそんなことを思った。そして、その刺客の腕・・・指先から肩のすべてに包帯が巻かれていることに気がついた。
 ・・・・・・火傷。
 かつて、この刺客に狙われたとき、アヴィーの星術とマルカブの弾薬でこの刺客を撃退したことを思い出した。そして、その後、アヴィーが謝ったことを思い出す。
 カリーナの胸の内に、ふつふつと怒りが湧いた。
「何で!」
 カリーナは刺客に向かって問いかけた。
「そんな傷でまた私を殺しにきたの!?」
 刺客は答えなかった。当然だ。カリーナも答えがほしいのではなかった。ただ、湧いてきた怒りをぶつける。
「もし、そんな傷を負ったあなたが死んだりしたら、」
 カリーナは叩きつけるように叫ぶのだ。
「アヴィーが自分を責めるじゃない!!」
 刺客の苦無の先が、一瞬揺れた。カリーナも自分がおかしなことを言っていることに気づいている。ただ、ただ、どうしても。すべての原因が自分にあるとしても、それでも許せなかったのだ。ならば、とカリーナは続けた。
「傷が全快してから殺しに来なさいッ!」
 ああ、無茶苦茶だ。頭のどこかで自分に呆れる。ふ、とどこかで風が漏れるような音がした。
 刺客が笑う声だ、と気がついたのは、二秒後だった。
「笑いごとじゃない!」
 カリーナがムキになって叫ぶと、刺客はカリーナに向けた苦無の先を軽く揺らしつつ、
「・・・おかしなことが二つある。」
 低い声で告げるのだ。
「一つは、こんな状況で人の心配をしていること。」
 もう一つは、と刺客は言い、そして地面を蹴った。
 カリーナは剣を抜こうとし、鞘から刃が半分出ているだけの状態で、刺客の苦無を受け止めた。速い。剣を抜けなかった。
 しかし、刺客は感心した様子でカリーナの刃を見つめ、続けた。
「もう一つは、私が死ぬ、ということだ。」
 カリーナは動きもしない刃と刃の接点を見つめながら、地面に踏ん張る足に力を込める。このままでは押し負ける。そうでなくとも彼が間合いを取り、すぐに攻撃をしかけたとき、速さでは負けてしまう。
「・・・・・・ッ・・・ええ・・・!そうね・・・!」
 どうするどうする。カリーナは頭を巡らせながら、それでも主張した。
「私も、おかしなことを言ったと思う・・・!あなたは死なない・・・ッ!」
 それを諦めの言葉と刺客は取ったのだろう。彼はつまらなそうに嘆息した。息を吐いた。反対にカリーナはふっと息を吸い、頭を後方にそらす。そして、髪飾りごとぶつけるよに刺客の鼻先に己の頭を振り落とした。それと同時に、振り払うように剣を押す。刺客の苦無はカリーナの剣から弾かれ、カリーナは一歩前のめりになったが、ぐっと踏ん張って体勢を整え剣を抜く。刺客は顔を押さえつつ、後方へとびのいた。さすがに姫君に頭突きをされるとは予想していなかったらしく、困惑するかのように足下がわずかに揺れていた。左目を押さえている。
 ・・・髪飾りが目に入ったみたいね。
 カリーナは冷徹にそんなことを観察した。
幸い・・・といっていいのかどうか分からないが、目を刺したわけではなさそうだ。刺客の手が瞼から離れるが血は出ていない。ただ真っ赤に充血している。
 カリーナはその赤い目に向かって、あなたは死なない、と改めて繰り返した。
「私はあなたを殺さないから。」
「・・・。」
「傷が癒えてないあなたを、私は殺さない。」
 カリーナは剣を向けながら刺客に宣言する。
「アヴィーが自分を責めるから、私はあなたを殺さない。」
 だからあなたは死なない、とカリーナは断言する。刺客は低い声でカリーナを呼んだ。
「・・・人形姫よ。」
 その言葉にもカリーナは揺らがなかった。冷然と刺客を見つめ返すのみ。下賤の輩が己に声をかけることを許してやったとばかりに、カリーナは刺客を見つめ返すのだ。刺客はその視線を受け止めながら、問いかけた。
「一つ、問おう。・・・貴女を変えたものは何だ。」
「『家(ウチ)』が出来たこと。」
 カリーナは即答だった。
「だから私も死なない。帰らなきゃいけないから。」
 そしてカリーナは、たん!と地面を蹴って後ろ向きに海流に飛び込んだ。
 だから今は逃げるんだ、と海流の中で呟いた。



(九章3話に続く)

---------------あとがきのようなもの-------------------

うちのプリ子をお姫様っぽく戦わせたくないという思いがあります。
戦闘については、お姫様は土まみれ、海賊は泥まみれ、がコンセプトです。(笑)
なので頭突きやら拳やらいろいろバリエーション(?)を出したく思ってます。
魂喰アニメのマカがプリ子の戦い方の理想です。最後は拳にすべてを乗せるんです。
声質のイメージも小見川マカに近いかなあ。少し低めで硬質で、最初は固い。(笑)


あ、久しぶりに言っておこう!
魂喰アニメこと、ボンズ制作の「ソウルイーター」、DVDは13巻出てます、
レンタルでもなんでもいいので一度視聴を!とくに一期OPを一度視聴を!!

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